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日本では亡くなったら仏様になるけど、オーストラリアでは。。。

メルボルンで看護師として働いています。日本でも看護師として働いていたので、
看護の違いに驚く事が多い。

今日は死後について。

日本では人が亡くなったら仏様になる。
私たちはお疲れさまよくがんばりましたね、というような気持ちをもって遺体に接し、
体を清めて霊安室に看護師が家族とともに遺体を移送し、
最後は医者も来て最後のお別れをして車を見送る。
亡くなる前には家族に連絡し、ほぼ100%家族が来る。最後に間に合わない事もあるが。
遺体は一人になる事はない。家族とともに家に帰るか、葬儀場に行き、家族が側にいる。
魂がまだそこにいると感じ遺体に接する。

こちらではどうだろう。。。私は最初に患者の最後に立ち会った時、ショックで言葉もでなかった。
こちらは亡くなったらだだの物体になる。
オージーの場合だがほぼ90%家族は来ない。来てもお別れをいったらすぐ帰る。
私たちは体をささっと拭いて遺体をでっかいプラスチックの袋に入れて、看護助手に連絡する。
看護助手の人が来て物のようにその遺体を運んで行く。
その後は葬儀屋さんがくるまでそこで冷蔵庫にいれられるかはわからないけど
そこに安置される。

文化の違い宗教の違いだけれども、なんて合理的な。西洋文化ってなに??って思っていた。
でもスコットランド人の同僚が一人いて、その人と死後の処置をする機会があって
その事について話したら、彼女もショックを受けていると。
スコットランドでも日本のように遺体は丁寧にあつかうし、セレモニーのようなものも行うし、
日本のように死化粧を行うという事。

やはり歴史の違いだろうか。オーストラリアは移民のあつまりでたかが200年ちよっとの国
日本もスコットランドも長い歴史文化があるが、オーストラリアにはない。
文化がないのは、しがらみがなく合理的で簡単かもしれないけど、味気ない。
長い歴史文化の中で生活するのは、しがらみが多すぎてしんどいけども、精神文化が豊。
こちらにきて、日本の文化の豊かさをしみじみと実感。
こちらはしがらみが無くて人の事考えなくていいから自分勝手にできて生活しやすいけど、
歴史の長い国のような精神面の豊かさがない。
日本の四季おりおりの祭り事のようなものがないのがとてもさびしい。

キリスト教は、神を毎日見近に感じ生活しているように思っていた。
キリスト教徒に、仏教は宗教では無い言われた事があるし。
私には毎週末教会にいってお祈りするような気持ちなんて理解できないし。
確かに、日本人は宗教と言う面では敬虔とは言えないかも。
でも私は一神教よりも万の神に祈り、四季折々に祭り事を行う日本のほうが
毎日の生活のなかに自然に万物の神の存在を感じ、感謝の気持ちを込めて生活していると思う。

日本に居た時は日本の文化の豊かさがわからなかったけども、海外に生活して
日本の文化のすばらしさを実感した。


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by edokao | 2011-02-13 12:07 | 看護師